裏庭

~裏庭~

ようこそ。まあ、そんなところに突っ立ってないで、その辺の切り株にでも腰を下ろしなさい。

今、ちょうどこの子たちに水をやっていたところだ。朝の空気は冷たいが、土の匂いだけはいつだって正直でいい。SNSのあの刺すような殺伐とした空気とは大違いだ。

ここは私の「裏庭」だ。「怪しいおじさん」というふざけた皮を脱ぎ捨てて、ただの男として君と話ができる唯一の場所だ。

今日は、売り込みなんて一切しない。電気を切り替えろとも、金を抜けとも言わない。ただ、少しだけ、この世界の「本当のこと」を話そうと思う。

数千円分のアマギフよりも、もしかしたら君のこれからの人生に、ほんの少しだけ温かい灯をともす話になるかもしれない。

お茶でも淹れようか。少し長くなるが、付き合ってくれるかな。

第1章:なぜ「怪しい」フリをしなければならなかったか

君は、Xかスレッズで私のことを見つけたんだろう?「個人融資」「即日融資」「ファクタリング」……そんな、泥水をすするようなハッシュタグを辿って、私のところに辿り着いた。

正直に言おう。

私は、君たちが求めている「闇金」でもなければ「聖人君子」でもない。

ただ、世の中の仕組みを少しだけ詳しく知っている、ひねくれ者の大人だ。

なぜ私があんなに「怪しい」キャラクターを演じているのか?

それはね、「綺麗ごと」では、本当に困っている君たちの耳には届かないからだ。

もし私が「節約アドバイザー」のような顔をして、「家計をスマートに見直しましょう」なんて言葉を並べていたら、君は私の言葉に足を止めたかな?絶対にNOだ。

家賃が払えない、携帯が止まる、ずっと我慢している。そんな状態にいる人間に、「ライフプランの設計」なんて、ただの騒音でしかない。

君が欲しかったのは、今の絶望を1秒でも消し去ってくれる希望を感じるための「現金」と、それを分かってくれる「仲間」だったはずだ。

だから悪魔のフリをした。「裏金」「中抜き」「企業の穴」……そんな言葉を使って、君たちの心の扉をこじ開けたんだ。

本当の「良薬」は、往々にして苦いものだし、時には毒々しい色をしているものだからね。

第2章:企業という名の「巨大な温室」の正体

私は長年、広告やマーケティングの裏側にいた。そこで見てきたのは、吐き気がするほどの「無駄な金」の流れだ。

誰も見ていないテレビCM、ゴミ箱に直行するダイレクトメール、そして、1件の顧客を捕まえるためだけに、広告代理店に支払われる数万円の「手数料」。

君が毎月、必死に働いて支払っている電気代の中には、それらの「ゴミ」が含まれているんだよ。

君が電気を使えば使うほど、電力会社は儲かり、その金でまた新しい「無駄な広告」を打つ。

国民は、自分の生活を削って、企業の温室を温めるための燃料にされているんだ。

私はそれを、どうしても許せなかった。

「だったら、その広告代理店に流れるはずの金を、直接、支払っている本人に戻してやればいいじゃないか」

そう考えたのが、この「怪しいおじさん」活動の始まりだ。

第3章:五千円で変わるもの、変わらないもの

さて、ぶっちゃけた話をしよう。私が君に渡すアマギフ数千円分。これで君の人生が劇的に変わるかと言えば、残念ながら答えはNOだ。

3日分の食費になるかもしれない。ずっと払えなかった光熱費の足しになるかもしれない。

だが、それだけで「金に困らない人生」にシフトできるわけじゃない。それは君も分かっているはずだ。

だけどね、この「小さな成功体験」には、目に見える金額以上の価値がある。

今まで、君は「奪われる側」だったはずだ。税金、保険料、光熱費、家賃……。「払うのが当たり前」「上がっても仕方ない」と、羊のように首を差し出してきた。

でもここでお金を得る経験をした君は、もう以前の君じゃない。

「あ、調べれば、動けば、この理不尽な世界から数万円を取り戻せるんだ」 という、小さな、だが確かな「自分の知恵と行動で、システムから金を引っこ抜いた」という感覚だ。

私が育てているこの花たちと同じだよ。毎日少しの水をやる。それは微々たるものだが、積み重なれば、いつかコンクリートを突き破る力になる。

君が今回手にするお金は、君の人生を耕すための「水」なんだ。

第4章:本当の「自由」へのロードマップ

よく聞いてほしい。電気代の切り替えで数千円をもらう。これは、言ってみれば「初歩の初歩」だ。

世の中にはこれと同じような「知ってる者だけが得をする穴」が無数に空いている。ガスやネット、保険、スマホ、さらには税金の還付まで。これらをすべてすれば、年間の固定費は「数十万円」単位で変わる。

「え、面倒くさい」と思うかい?

計算してみよう。時給1,500円で働いている人間が、30万円を稼ぐのに何時間かかる?

→ 200時間だ。

わずか5分の「調べ物」と「手続き」で、その200時間分の価値を生み出せる。

私は、君に「一生、私のところで電気を切り替え続けてくれ」なんて思っていない。むしろ、これをきっかけに、君が自分の力で「世の中の穴」を見つけられるようになってほしいんだ。

「このおじさんは怪しいけど、言ってることは筋が通ってるな」

そうやって、情報を吟味し、自分の利益を最大化する。その「賢さ」こそが、残酷な資本主義を生きるための、武器になるんだ。

第5章:おじさんの「わがまま」

最後に、私の個人的な思いを話して終わりにしよう。なぜ私は、こんなことをしているのか?

君が目標を達成するとき(①安い電気に切り替える、②アマギフを受け取る)、もちろん私にも利益は残る。だが、それだけが目的じゃない。

私はね、

「あきらめている奴」を見るのが、たまらなく嫌なんだ。

「どうせ無理だ」
「自分なんてこんなもんだ」
「闇金で借りるしかない」

そうやって、まだ若い(あるいは若くなくても)君たちが、自分の人生のハンドルを手放してしまうのを見るのが、一番のストレスなんだよ。

私が君に渡すアマギフは、私からの「応援歌」だと思ってほしい。

「まだやれることはあるぞ」「上を向いて歩け」というかわりに、「ほらよ、中抜きした裏金だ。これで美味いもんでも食え」と、乱暴に投げつける。

それが私なりの、不器用なエールなんだ。

結び:よし、行動をはじめるぞ

さあ、話は終わりだ。そろそろ「怪しいおじさん」に戻らなきゃならない。次の悩める子羊が、不安そうな顔をしてLINEの入り口を叩いている頃だ。

君はもう十分学んだはずだ。あとはこのサイトの「実行手順書」を読み、Q&Aを読み、LINEから査定のボタンを押せばいい。

そこから先は、ビジネスだ。君が正しく動いて、私が正しく裏金を飛ばす。それだけのドライで温かい取引だ。

もし、道に迷ったら、またこの裏庭に来なさい。ここはいつでも開いているし、私はいつでも花に水をやっている。

君の明細が、最高の「お釣り」に変わることを祈っているよ。

……ああ、そうだ。金を手に入れたら、一度くらいは自分のために「贅沢」をしなさい。

「自分の行動で掴み取った金で、自分を喜ばせる」その喜びを体に刻み込むことが、君をさらに強くするからね。

それじゃあ、査定をはじめよう。

© 2025 河津屋由之介